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■設計ラボ■カーポート天井の結露

設計デザインの山岸です。

今回は、冬場にカーポートの天井に水滴が付く理由と、その対策についてです。

寒くなってくるこの時期、「カーポートの天井に水滴がびっしり付いている」「朝、車にポタポタ水が落ちてくる」といったご相談をいただくことがあります。



これは雨漏りではなく、多くの場合“結露”が原因です。

結露は、暖かく湿った空気が、冷たい物に触れたときに水滴になる現象です。

冬場は特にこの条件がそろいやすくなります。


例えば、

・夜間に地面や車体から発生した湿気
・雨上がりで空気中の水分量が多い状態
・朝方の放射冷却でカーポートの屋根材が冷え切った状態

これらが重なると、冷えたカーポートの屋根材の裏面に空気中の水蒸気が触れ、水滴となって現れるのです。

結露と雨漏りは見た目が似ているため混同されがちですが、次の点で見分けることができます。

・雨が降っていないのに水滴が付く
・天井全面に細かい水滴が付着している
・晴れた朝に特に多く見られる

このような場合は、構造上の不具合ではなく自然現象としての結露である可能性が高いです。


カーポートの結露自体は、住まいのように腐食や重大な劣化につながるケースは少ないですが、

・車に水滴が落ちる
・朝の出勤時に不快
・冬場は凍結して危険

といった実用面での問題が出ることがあります。


完全に防ぐことは難しいですが、発生を抑える対策はいくつかあります。

① 屋根材を結露対策品に変更する(あまりお勧めしませんが・・・)
近年では、屋根材の裏面に結露防止層を施したポリカーボネート板もあります。
水滴を吸収・拡散させ、ポタポタ落ちるのを防ぐ効果があります。

② 通気性を確保する、湿気がこもらないよう、側面を完全に囲わない
風の通り道をつくることで、結露は起きにくくなります。

③ 地面の対策を行う
土や砂利のままだと、夜間に湿気が上がりやすくなります。
コンクリート舗装にすることで、湿気の発生量を減らす効果が期待できます。


冬場のカーポート天井の水滴は、多くの場合「異常」ではなく季節特有の結露現象です。

素材や立地条件によって起きやすさは変わりますが、原因を正しく理解する、適切な対策を取ることで、不快感やトラブルは大きく軽減できます。

「雨漏りかもしれない」「最近特にひどくなった」と感じた場合は、お問い合わせください。

住まいと同様、外構も少しの工夫とメンテナンスで快適さが大きく変わります。






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